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はんだ牛蒡ブログアーカイブ

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うちの栽培作物の品種について

うちが栽培している作物の品種についてよく聞かれる。9割はゴボウについて。「こんなに美味いんだから何か特殊な品種なんだろう?」という意味合いの場合が多い。

「柳川理想だ。」「なぜその品種にしたのか?」「このあたりでみんなが栽培しているからだ。」という会話までで大体ワンセットである。これでようやく相手は落ち着く。なんだ、とガッカリする人、ああよかったとホッとする人、もちろん声には出さないが、反応が様々に見て取れる。

好奇心のある人はさらに続く。「他の品種は試したのか?」「柳川理想が一番いいという結論か?」などなど。待ってましたとばかり答える。「ずいぶん前に1種類だけ試したが違いが分からないからやめた」「どの品種が一番いいかは分からない」、そして最後のトドメに行きつく。「私は品種には興味がない。」

実際に私は品種というものにあまり興味がない。

ちなみにお米の品種は「コシヒカリ」のみ。今の農業を始めたときに、とりあえずメジャーな品種にしておけば売るのに困らないだろうと考えたため。

大豆の品種は「サチユタカ」。以前は「トヨシロメ」だったが、これは研修先の社長から種を分けてもらったらトヨシロメだったから。そして今は、ほぼ全量を出荷しているやさか共同農場さんが自社栽培分をサチユタカにするといわれたので、ついでに足並みを揃えたから。

里芋は「土垂(どだれ)」。関東の主力らしいので、いつか関東で売るならこれがいいかなと。今は止めている人参も大麦も、すごく簡単な理由から品種を選んでいた。

農家には品種に拘る人もいるし、同時にいろんなのを試している人もいる。特に自然栽培農家などはそういう人が多いだろう。私ももっといろいろ試した方がいいんじゃないか、と言われたこともある。しかし私には今のところ全くその気がなくて、なぜかと聞かれれば、「興味がないからだ」と答えるしかない。

興味のないことをやるのは面倒なものだ。うちの経営確立のためにやるべきことはあまりに多いんだから、敢えて興味のないことをやるよりも、興味のあることをやる方がいいだろう。と、私はその程度でのん気に構えている。と言うとある新規就農者に、自然栽培をやるなら品種に拘らなければならないかと思っていた、気が楽になった、と言われたことがある。

その代わり「自家採種は大事かもよ」とは言うようにしている。私もこれには興味があってしっかりやっている。「自家採種がなぜ大事か」と聞かれれば、「その方がよく育つようになるからだ」と答えることだけは徹底している。よく育ったほうが経営に有利でしょ。


by tanboya3 | 2018-10-04 13:10 | 作業・技術(その他)

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