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はんだ牛蒡ブログアーカイブ

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サトイモがようやく報われた

これまでになかったことだが、この時期にまだサトイモの出荷作業をしている。生産量が知れている上に、出荷がバラでいいということ、規格に融通をつけてもらっていることから、ほぼ全量を「グッディ」に出しているということを以前書いた。

サトイモについては2009年から栽培をやっていて、こうやって書くと、もう9年が経ったかと感慨深いが、これまでたびたび書いてきたように採算で苦戦してきたし、感覚的にも苦労してきた。その一番の原因は、出荷までの保管方法。サトイモは片手間でやるという位置づけである以上、冬の間にボチボチ出荷するという方法に固執してきたのだが、それがあまりに上手く行かなかったのだ。

しかし今期。秋口からの女房の戦線離脱と、お袋の死で、サトイモの収穫~出荷のいつもの流れが組めない。仕方なく方法を変えてみたが、これが当たった。

10月にサトイモを掘り上げたら株ごと軽トラックに積み込んで、ビニールハウスの中に下し積んでおく。寒くなってきたらシートを幾重に掛ける。そして出荷する度に小出しでバラしてコンテナに一層並べで数日自然乾燥させ、乾いたところで根切り~選別ラインにかけ、その場で箱詰めという流れだ。従来は堀り上げとともにバラし乾燥させて低温にならない保管庫で保管していたが、どうしても冬の間の変質が防げず、検品の手間をかけた上に大量に廃棄する羽目になっていたが、今期はそれがない。高温による出芽についても、シートの上にさらに寒冷紗を幾重に掛けることで防げている。今日も調整作業をやったところだが、まだまだ出荷に耐えうるものが圧倒的に多い。ここ最近、おお~報われたか~、という他人事のような感慨が。

そんなのは上手くやっている人やサトイモ農家の真似をすればいいじゃないか、と言われそうだが、栽培規模も設備も気象条件も経営条件も違っていれば、意外と人の真似をするというのは難しいのだ。私も福井県と愛媛県には実際に視察に行ったし、他に話を聞いたり、ネットで調べたりもしたが、これまでの体たらくだったわけだ。

もちろん細かいところはさらに工夫していくつもり。しかしとりあえずこれで、来年からやめようか、という迷いは無くなったといえるし、逆に雇用次第では可能性が増える。

うちの経営は、人目に分かるか分からないかくらいのものではあるが、着実に前進しているという実感がある。50年後とか70年後とか楽しみよ。いやホント。


by tanboya3 | 2018-03-22 05:58 | 作業・技術(その他)

およそ月1回更新。日々のブログは、http://handa-shizensaibai.com          


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