苗土の準備の開始
稲の苗土をこしらえている。なるべく①その辺にあるものを利用して、②金をかけず、③楽に、準備できるように毎年工夫をしてきた。変遷を振り返ると感慨深いものもある。現在は、マサ土(このあたりの山はこれでできている)と籾殻くん炭を混ぜたもののみで、まあ合格点の苗ができるようになっている。
しかし今年から新たな工夫を始めた。それは田んぼの土を使うというもの。苗にくっついた土は田んぼに帰るのだから、田んぼの土が一番自然であるといえる。
と口では簡単に言えるが、実現にはいくつかのハードルがある。日本中には実践している人も多いし、その人たちの話を聞いて勉強もしてきた。しかしそのまま真似はできないものだ。人それぞれ施設や設備が違うし、口では言い表しきれないコツみたいなものの塊だ、農作業とは。自分のものにするためにはいろいろ試すことから始まる。
試している時は、当然能率も悪く、楽ではない。それをやる中で、自分の条件にあった作業ライン化を考え、いずれは設備化するということになる。と念じてやっているものの、このクソ忙しい時に、いろいろのん気に試すことは精神的に辛いものがある。
しかしここを越えないと一切先には進めないのだから仕方がないのだ。
8割くらいは従来の方法で準備するが、③の視点でまだ不満がある。今年はさらに工夫してみるつもり。その方法は昨年試してみて一度は失敗と判断したものだが、今では失敗の要因は他にあったような気がしているので、めげずにまたやってみるということ。
来年から一年中水が使える田んぼで苗立てができるので、それも視野に入れて考えている。苗箱と土だけ見ていてもだめ。苗代の条件も大きく関わってくる。トータルに考えなければならない。