人気ブログランキング | 話題のタグを見る

はんだ牛蒡ブログアーカイブ

tanboya3.exblog.jp
ブログトップ

創作二話

創作2話

(その1)
ある家庭に、幼い子供がいた。その子は小さな体で少し肌が弱く難儀をしていた。心配した父親は食生活の現状を見て、
「お米と、添加物だらけの調味料を変えてみよう」
と提案した。
「それはいいことね。もしかするとそれで良くなるかも知れないし。」
と母親もさっそく賛成した。
「せっかく買ったものだけど、子供のことを考えるとたいしたことではないわね。すぐ買い換えましょう。」

母親の両親たちも賛成した。
「そんなことで孫が楽になれるかどうかは分からんが、簡単なことだからやってみよう。良くならなくても、それからまた考えればいいじゃないか。」

一部始終を眺めていた子供の伯父が、子供にそっと語りかけた。
「よかったな。もしかすると楽になれるかもしれないぞ。」

----------------------

(その2)
ある家庭に、幼い子供がいた。その子は小さな体で少し肌が弱く難儀をしていた。心配した父親は食生活の現状を見て、
「お米と添加物だらけの調味料を変えてみよう」
と提案した。しかし反対したのは母親。
「今あるものを使いきってからまた考えればいいんじゃない。」
と言った。きっと今ある調味料やそれらを買うときに支払ったお金がもったいないのだろう。さらに、
「そもそも食べ物が原因かどうかはわからないわ。」
と何となく渋っている。彼女に向かって父親が、
「もしかすると関係があるかもしれないじゃないか。もしそれで子供が楽になれるんなら、今捨てて買い換えたところで安いものじゃないか。」
と諭そうとした。

そこに割って入ったの母親の両親だ。なんと両親は口を揃えて、
「食べ物なんて関係ないよ。」
と母親の後押しをした。
「自分らは今までそういうものをたくさん食べてきたけど、この通り元気だ。きっと別の理由だろう。」
それどころか
「いろいろ食べさせてあげないなんてかわいそうだねえ。」
と言って、この母親ですら禁止しているものを日頃からこっそり食べさせている。
「この子のためにやめてくれないか。」
と父親が両親に言っても両親は、
「孫に不憫な思いをさせたくないという年寄りの気持ちを考えるべきだ。」
と逆に諭す始末。

一部始終を眺めていた子供の伯父が、ため息混じりに子供にそっと語りかけた。
「辛いかも知れないが、じっと耐えるんだぞ。お前さえ我慢していれば、みんなの気持ちが治まるんだから。」
by tanboya3 | 2010-03-06 16:59 | その他

およそ月1回更新。日々のブログは、http://handa-shizensaibai.com          


by tanboya3