田植え機の応急処置
植え深さ調節が「深植え」に壊れてしまっているのだが、これはもう直らないとメーカーにも“さじを投げ”られた。しかしせめて最後の田んぼくらいはきちんと「浅植え」にしたいと、我流の応急処置を試みた。
ロープでや番線(針金の親分)で引っ張ってみたりするが、状況は良くならない。いじる部分は田植え機の部品が混雑している部分で、どうにも手が入りにくく力も入れにくい。しかし泣き言を言ってはいられない。引っ張った拍子に思い切り手をどこかにぶつけたりしてペロッと皮が剥けたりするが、農機具を扱っていればよくあること。こんなことは屁でもない。
いろいろ知恵を絞るがどうにもならない。体も疲れ果てているところに変な体勢で力を入れるので気分の具合が悪くなってきた。しかし「死ぬ気でやれ」「直るまで何度でもやり直したる」と言い聞かせながら無心で望む。「クソこのやろ、これはどうにもなんねえ」と思い切って田植え機の一部を番線カッターで破壊、そこに木の破片と金属の棒を金槌で隙間にシバキ込んで、何とか出来うる最大限の応急処置が完成した。
さあ来年は田植え機をどうするか。まだこの田植え機で元を取ってないのに。くたびれ果てた一日だった。