石垣島からの便り
そんな彼から思いがけず、沖縄ならではのものが多数届けられた。箱を開けて次々と手に取るだけで、何か南国の香りがしてくる。沖縄に行ってみたい。石川県とココだけはまだ行ったことがない。
届いて、すぐにお礼の電話をするのはつまらない。何か面白いサプライズはないか、などと考えているうちに、忙しさにカマケて数日が過ぎた。仕方ないなと電話をすると奥さんが出た。旧正月を祝うために今日はどこぞで飲んでいて留守だという。
なんとなく可笑しくなった。沖縄は暖かいのだろうか。今の季節、私の住まいは24時間陽が当たらない。床も壁も柱も冷え切っていて石油ストーブは常に全速力でまわっている。外を見ると毎日が時雨れている。冬はひたすら耐える季節。春が待ち遠しい。
小さなメモが入っていて、「マグロと物々交換しよう」とあった。かつて1m近くもある大きなマグロが送られてきてビックリしたことがあったが、こっちは百姓、実に望むところだ。しかしここで頭を抱えた。マグロと釣り合う量のお米やゴボウや大豆を送るなら、一体どれだけ送れというのか。考えただけで何とも愉快になってきた。